遺産相続の疑問 ベスト3

どんな書類が必要ですか?

下記の書類が必要です。(クリックで説明に移動します)


① 被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本
② 相続人の戸籍抄本
③ 名寄せ
④ 戸籍の附票(ふひょう)又は除票(じょひょう)
⑤ 印鑑証明書
⑥ 住民票
⑦ 遺産分割協議書



① 被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本
夫婦、親子、兄弟姉妹等の法律上の家族の関係の記録を戸籍といいます。この記録を証明した文書を戸籍謄本※1(戸籍抄本※2)といいます。

最近では多くの自治体で戸籍を電子化(コンピューターで記録、管理)しています。

戸籍は親と未婚の子供は同じ戸籍に記録されます。結婚すると親の戸籍から出て夫婦で新しい戸籍が出来ます。結婚していない女性でも子供を出産すると女性と子供の新しい戸籍ができます。

被相続人の戸籍はなぜ出生から死亡までの分が必要か
戸籍は転籍(本籍地※3を移動すること)、入籍(結婚等で夫の戸籍に入ること等)や除籍(結婚等で親の戸籍から出ること等)の手続きが取られると、過去の履歴が記載されません。

過去に結婚と離婚があれば、最初の結婚の際の子供の有無は過去の戸籍がないと法定相続人の全員の確認ができません。

被相続人の出生から死亡まで連続した戸籍謄本や改正原戸籍※4、除籍謄本※5等でほかに相続人がいない(またはいる)ことを確認するために出生から死亡までの戸籍謄本(全部事項証明書)が必要なのです。

※1
戸籍謄本とは
戸籍に記載されている家族全員の証明書です。コンピューター化されている戸籍謄本は「全部事項証明書」といいます。被相続人と死亡している相続人の方は戸籍謄本(又は全部事項証明書)が必要です。

※2
戸籍抄本とは
戸籍に記載されている家族のうちの一部の証明書です。コンピューター化されている戸籍抄本は「個人事項証明書」といいます。相続人の方は戸籍抄本(又は個人事項証明書)が必要です。

※3
本籍地とは
戸籍の本拠地として記載する場所です。任意の場所を本籍地とすることができます。住民票は住んでいる場所を登録しなければなりませんが戸籍の本籍地は自由に決めることができます。

多くの方は、結婚の際に夫(妻の氏を名乗る場合は妻)の親の本籍地を届ける場合が多いようです。皇居や大阪城、尖閣列島等の有名な場所を本籍地として戸籍を届けている方もいるようです。

稀にご自分の本籍地がわからない方がおられます。不明な場合は、住んでいる市区町村で本籍地の記載のある住民票をもらうと判明します。

戸籍謄本等は本籍地の市区町村に申請してもらう証明書です。本籍地が住んでいる所から離れている場合には郵送で取り寄せが便利です。郵便局の窓口に申請書がある場合もあります。

当事務所でも遠方の戸籍を取寄せることができますのでご相談ください。

※4
改正原戸籍とは
法律の改正や大臣の命令、コンピューター化等で戸籍の全部を書き換えた場合の書き換え前の戸籍のことです。

※5
除籍謄本とは
婚姻、縁組、死亡等で戸籍に記載されている者全員が戸籍から除かれている戸籍の証明書です。一人でも残っている戸籍は除籍とはいいません。

筆頭者とは
戸籍の先頭に記載される人のことです。戸籍の見出しになる部分です。結婚して新たに戸籍を設ける時に「妻の氏を名乗る」というところにチェックすれば妻が筆頭者になります。

「夫の氏を名乗る」とする場合が多いので夫が筆頭者のことが多いようです。

② 相続人の戸籍抄本
未婚の子供は何歳になっても基本的には親の戸籍と同じ戸籍に記載されていますので、親が被相続人で子供が相続人の場合、子供の戸籍は親の戸籍謄本で足りますので、子供の戸籍抄本は不要です。

また、家庭裁判所に相続放棄の申立をして受理証明書を交付された相続人も戸籍抄本は不要です。

③ 名寄せ
土地や建物は固定資産税の徴収を目的として土地や建物がある市町村の税務担当課に登録されています。登録されている土地や建物の所有者を単位として一覧にした記録を「名寄せ」といいます。

名寄せは不動産の所在する市区町村毎に編成されています。例えば、高畠町と米沢市に土地や建物を所有している場合には高畠町と米沢市でそれぞれ申請してもらう必要があります。

土地や建物の相続の場合は、この名寄せで被相続人の所有する土地や建物を把握して名義変更の申請をするのが一般的です。

米沢市の名寄せは土地と建物が別々に申請が必要です。高畠町、南陽市、川西町は土地と建物が一緒です。

④ 戸籍の附票(ふひょう)又は除票(じょひょう)
戸籍の附票とは住民票を移転(異動)すると、移転するたびに本籍地の市区町村に通知されます。通知を受けた市区町村は住所異動の履歴を台帳に登録しています。

その登録された住所の異動履歴を証明する書類が戸籍の附票です。戸籍の附票は戸籍謄本と同じように本籍地の市区町村の役所に申請してもらう証明書です。

除票とは亡くなられた方の住民票です。存命中の方の住民票とは証明書の性格がちがうため住民票とは別に申請しないと交付されません。

⑤ 印鑑証明書
住んでいる市区町村に印鑑を登録している場合にもらえる証明書です。高齢の方は登録していない場合もあります。家庭裁判所に相続放棄の申立をすれば、相続放棄が受理された方の印鑑証明書と戸籍抄本は不要となります。

⑥ 住民票
遺産を相続する相続人の方の住民票が必要です。住んでいる市区町村の役所に申請してもらいます。

同居の家族全員の住民票を「住民票謄本」や「住民票全部の写し」、同居の家族のうち一部の人の住民票を「住民票抄本」や「住民票一部の写し」などと称しています。

⑦ 遺産分割協議書
相続人全員が遺産の分け方を話し合って合意した結果を具体的に記載した書面です。相続人全員が署名実印を押す書類です。

遺産の分け方が決まれば当事務所にご連絡ください。作成してご郵送いたします。遺産の分け方については小冊子「はじめての遺産相続(P12~)をご覧ください。

無料相談